絶縁抵抗計(メガー)による絶縁抵抗の測定  メニューへ戻る
電気機械器具のアースがあっても絶縁が悪くなっていては、漏電ブレーカーが働いてしまって使い物になりません。
機器の絶縁を良くすることは、快適に使う為にも安全の為にも、とても重要な要素となります。

※絶縁 不導体(電気を伝えにくい物体)によって電気や熱が通じるのを断つこと

内線規定によると、
低圧電路の絶縁抵抗値対地電圧150V以下の電路(100V)では0.1MΩ以上
対地電圧150Vを超え使用電圧300V以下のもの(200V)は0.2MΩ以上となっています。
使用電圧300Vを超える電路(400V)は0.4MΩ以上となっています。

電気機器が接続されている場合は 
 100V回路には100または125Vメガ
 200V回路には250Vメガを使用する。
 500Vメガ400V回路以外は使用しない。
  
電気機器が接続されていない場合
単相3線式100/200VでDC150V〜250V
DC500〜1000Vの電圧の高い方で測定するのが良い
下記の※1に説明あり 

送電中の測定方法
屋内配線の絶縁抵抗の測定は経済産業大臣が認めた
登録調査機関(電気保安協会や電気工事工業組合等)が4年に1回以上行なっています。
この検査は上記の方法でやっていましたが、最近は漏洩電流計(クランプメーター)で行なっているそうです。
漏洩電流計を使う方法では、漏電が1mA以下を「」と判定しています

 従来の方法だと電源を一時的にでも切る必要があり、
電源を切ると問題を起こすことが多いのが嫌われたようです。
例えば電源を一度落とすと、電気製品では故障するものがあるとか、
インターネットのモデムやルーターでも問題を起こすものがあるようです。
 
電気事業法施行規則、通商産業省令第七十七号、第四十四条では100V電圧の維持すべき値を 
101Vの上下6Vを越えない値」 と定めているので、
商用電源の100V電圧の範囲は 95V〜107V を越えない値となります。


 屋内配線の絶縁抵抗の測定にはアース(接地)電極が必要です。
この接地抵抗値は適当でもかまいません。つまり1kΩ程度でも問題ありません。
これはわざわざアース棒を用意する必要はありません。
電力会社の柱上変圧器の二次側は接地されているからです。
単相3線式100/200Vでは3本の電線の内の真ん中の白い線接地されているので、
これと各配線との間の絶縁抵抗を測定します。

  ※1単相3線式100/200Vでは対地電圧は実効値100V(95V〜107V)*注1 ですから、
最高電圧は107Vの√2倍の約150Vとなりますので、DC150V〜250Vで測定したら良いと思います。
屋内配線だけで電気機器が接続されていない場合の絶縁抵抗の測定では
DC500〜1000Vの電圧の高い方で測定するのが良い
と思います。
しかし最近は電子化の普及とともに,電話やファクスをはじめ
とする家電品,事務用機器,あるいは産業用の制御機器に至るまで電子回路が組み込まれ,
機器の耐電圧性能は低下してきているんだ。このため100V回路に500Vメガを使うと,機器の損傷
やトラブルが発生する事例をよく開くよ。なかでも電話,ファックスは多いね。
たしかに,100V回路に500Vメガを使用すると5倍の電圧がかかりますからね。
交流100Vの波高値は141Vで,メガの出力は直流電圧だから正確には5倍にはならないけどね。
例えば,電子回路の電源には最近の電気製品には電源にカミナリ(雷)等の高電圧対策等で
サージ吸収用にバリスタ(ZNR)がよく使われるけれど,バリスタの動作
電圧の選定はさまざまで低い場合は波高値2倍(100××2=282V)と書かれている本もあるよ。
ということは,電子回路を設計するとき500Vのメガで絶縁測定することは考慮されていないと
いうことさ。このとき,もし500Vメガで絶縁測定すると,バリスタは導通状態となり0MΩを指し示
すから正常な測定はできないよ。電池式のメガの出力電流は,短絡状態でも数mAと小さいか
らバリスタが破損することはないけれど,素子が劣化していると破損のきっかけになるかもしれ
ないね。

    高圧の測定
     6kVの高圧電路
は技術基準には定められていないけれど一応6MΩ以上が目安にな
    っているね。ここで注意しなければならないのは高圧ケーブルの場合なんだ。高圧ケーブルは架
    橋ポリエチレンケーブル(CV,CVT)が使われているが,非常に絶縁性能がよく1,000Vメガで測った
    ときケーブル単体で2,000MΩ以下
は要注意なんだ。1,000Vメガはフルスケール2,000MΩが一般的
    だから,より正確に測るには1,000V以上の高電圧のメガが必要になるんだ。今は10,000Vのメガ
    が市販されフルケース400GΩ(400×103MΩ)まで測れるよ。
    サブ変用の高圧ケーブルを交換したとき使いました。しかし,既設のケーブルを測るとき
    はDS,CB,VT,CTなどが接続されているので切り離さないとケーブル単独では測れないですよね。
      (電気管理Q&A・AS76net参照) 
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